JavaScript
2022.11.03
JavaとJavaScriptは全然違う!初心者向けに違いを解説
2023.11.19


今回は、JavaとJavaScriptの違いについて解説していきます。


本記事では、

「JavaとJavaScriptは何が違う?」

「JavaとJavaScriptはどっちを学べばいい?」

「JavaとJavaScriptの学習方法は?」


といった内容を、初級者エンジニア向けに詳しく解説していきます。



1.     JavaとJavaScriptは全くの別物

JavaとJavaScriptはどちらもプログラミング言語で、名前が似ているため同じような言語に思えますが、全く別のプログラミング言語です。


“プログラミング言語”、”同じ単語が入っている”、という共通点だけで、用途や目的、書き方まで全く違います。



2.JavaとJavaScriptの違いを例えるなら


JavaとJavaScriptは名前が似ていても別の言語です。その違いは以下のように例えられています。

  ・メロンとメロンパンくらい違う

  ・インドとインドネシアくらい違う

  ・オーストラリアとオーストリアくらい違う

  ・中国と中国地方くらい違う

  ・パンとパンダくらい違う


また、海外でも下記の言葉で例えられることから、日本のみならず海外でも違いを認識していない人が多数いることがわかります。

  ・carとcarpetくらい違う

  ・hamとhamsterくらい違う



3.JavaとJavaScriptそれぞれについておさらい


では、JavaとJavaScript、それぞれについておさらいしていきましょう。

①Javaとは

Javaは1996年に初代バージョンをリリースしたプログラミング言語です。その後バージョンアップを重ね、2022年10月現在の最新バージョンはJava19となっています。

業務システム開発やスマホアプリ開発など、数多くの場面で使用されている人気の高いプログラミング言語です。


Javaの一番の特徴は「環境に依存しない」ことで、プログラムを一度書けば、多くの環境で動作します。

これは「Write once, run anywhere (一度プログラムを書けば、どのハードウェアでも動く)」という思想で設計されているためです。Java仮想マシンがインストールされていれば実行できるので、使用環境に依存しないアプリケーションの開発が可能になります。


また、Javaはオブジェクト指向言語であり、「独立性」「再利用性」「拡張性」が高まるメリットがあるので、大規模なシステム開発に用いられる言語として広く利用されているのです。

②JavaScriptとは

JavaScriptは、Netscape Communications社が開発したプログラミング言語です。

主にWebページのポップアップウィンドウを表示したり、画像のスライドショーを表示したりするなど、Webページの動作に関わる部分の開発に使用されています。


JavaScriptの特徴は、ブラウザに実行環境が搭載されているので、ブラウザとテキストエディタがあれば手軽に開発を始められることです。

また開発に必要なフレームワークが豊富なため、開発工数を削減しながら、品質の高いWebページが開発できます。




4.JavaとJavaScriptの違い


ここで、JavaとJavaScriptの違いを4つ紹介します。

①開発会社が違う

ひとつ目は開発会社が違います。

JavaはSun Microsystems社、JavaScriptはNetscape Communication社が開発したプログラミング言語です。

なおJavaはOracle社に買収されているので、Oracle社がJavaの開発とバージョンアップを実施しています。

②使われる分野が違う

Javaはさまざまな環境で動作するという特性から、Webシステムや業務システム、スマホ用アプリなど、大規模から小規模なものまで幅広い分野で使われています。


一方JavaScriptは、Webページ開発での使用がメインです。

ポップアップメッセージを表示させたり、ラベルの表示色を変えたりするなど、ユーザーが閲覧や操作するWebページを開発する際に使われます。

③目的が違う

JavaとJavaScriptでは開発目的も違います。


Javaは”Write once, run anywhere”を目指して開発され、Java仮想マシン上で動作し、OS環境に依存しません。


JavaScriptは、開発環境を手軽に用意でき、素早い開発ができることを目的に開発されました。

最低限の開発環境でプログラムを作成できるので、初心者にも習得しやすい言語です。

④文法が違う

Javaは静的型付という形式の文法で、データ型を最初に固定します。メリットとしてデータ型の整合性チェック作業を減らし、実行速度を速められます。


JavaScriptは、動的型付という形式の文法で、文字列や実数などのデータ型について意識しなくてよいので、初心者でも理解しやすい文法です。



5.JavaとJavaScriptの関係と名前が似ている理由


JavaScriptは、リリース当初の名前はLiveScriptでした。

その後にJavaが発表され、世界中のエンジニアから注目されていたので、その人気にあやかりJavaScriptに名前を変更しました。


このような経緯で名前が似ているので、プログラミングに詳しくない人から見ると、同じようなプログラミング言語だと誤解されています。



6.JavaとJavaScriptどっちを学ぶべきか悩んだら

これからプログラミング学習を始めようと思っても、どちらの言語を学べばよいかわからない方も多いのではないでしょうか?

ここでは、どちらの言語を学ぶべきか選び方の指針を紹介します。

①目的で選ぶ

まずは、なぜプログラムを学ぶのか、目的を明確にしましょう。

・アプリを開発したいならJava

スマホ用アプリを開発したい場合には、iOSやAndroid OSなど多くの環境でも動作するJavaがおすすめです。


アプリのほかに企業で使用する業務システムの開発にも使用され、多くの種類のソフトウェアを開発でき、応用が利くプログラミング言語となっています。

・Webサービスを開発したいならJavaScript

Webサービスを開発したいなら、Webブラウザ上で動作でき、学習を始めやすいJavaScriptがおすすめです。

JavaScriptはHTMLやCSSと相性が良く、フロントエンド部分を作成することが多いです。これは重要なスキルなので、JavaScriptエンジニアはさらに需要が増えると予想されます。

②難易度で選ぶ

Javaは多くの種類のソフトウェア開発ができるプログラミング言語ですが、言語以外にも習得が必要な知識が多く、初心者には難易度の高いプログラミング言語となっています。


一方、JavaScriptはスクリプト言語のためコンパイルなしで実行が可能です。

初心者でも手軽に始められることから、学習難易度の低いプログラミング言語とされています。


このように、プログラム言語ごとの難易度を認識したうえで、自身のスキルに合わせて言語を選ぶようにしましょう。



7.Java・JavaScriptの学習方法


ここからは、JavaとJavaScriptの学習方法をいくつか紹介します。

①書籍

書籍で学習するメリットとしては、体系的な知識を得られる、コストパフォーマンスが良い、情報の信頼性が高い、といったことが挙げられます。

デメリットは、わからないことがあっても質問ができず、自分で調べないといけないことです。


このようにメリットとデメリットがありますが、自分のペースで手軽に学びたい方にはおすすめの学習方法となっています。


まずはJavaのおすすめ書籍を紹介します。

Java学習におすすめの書籍

スッキリわかるJava入門第3版

『スッキリわかるJava入門第3版』表紙

出典:amazon


本書は、300点以上の豊富なイラストを用いて説明されているので、飽きることなく楽しく学べます。

開発環境の準備やコンパイル方法など、初学者がよくつまずくポイントや疑問点に対して、わかりやすく具体的な解説されているので、安心して学習を進められます。


やさしいJava 第7版

『やさしいJava 第7版』表紙

出典:SBクリエイティブ

Javaプログラミングの基本の一つひとつを丁寧に解説しています。

文法の基礎からクラス、オブジェクト指向まで、しっかりと理解できる構成かつわかりやすい解説となっているので、無理なく読み進められる書籍です。


Java 第3版 入門編 ゼロからはじめるプログラミング

『Java 第3版 入門編 ゼロからはじめるプログラミング』表紙

出典:SE Book


プログラミング初心者を対象に、文法やプログラムの基本知識をわかりやすく丁寧に解説している入門書です。

Javaの授業経験がある筆者が、その経験を活かし、つまずきやすいところをケアしながら解説しています。

「何から学習すれば良いかわからない」「Javaをはじめて学ぶ」という方におすすめの一冊です。


JavaScript学習におすすめの書籍

次にJavaScriptのおすすめ書籍を紹介します。

スラスラわかるJavaScript 新版

『スラスラわかるJavaScript 新版』表紙

出典:SE Book

JavaScriptの基本文法はもちろんWebに関する知識やHTML/CSSについても解説しているので、Webアプリを開発するうえで役立つスキルが身につきます。

またDOMやイベント、非同期処理など、複雑な機能も丁寧に解説しているので、初学者でも安心して学習できます。


独習JavaScript 新版

『独習JavaScript 新版』表紙

出典:SE Book

JavaScriptでプログラミングを行う際に必要となる基本的な知識・概念・文法などを、さまざまなサンプルプログラムを例示しながら、詳細かつ丁寧に解説しています。

わかりやすい解説と例題、理解度チェックがあるので、プログラミングの基礎知識がない方でもJavaScriptの基礎を完全習得できます。


JavaScriptの入門者・学生・ホビープログラマーまで、「一からJavaScriptを学びたい」「JavaScriptプログラミングの基本をしっかり身につけたい」という方に、おすすめの一冊です。


確かな力が身につくJavaScript「超」入門 第2版

『確かな力が身につくJavaScript「超」入門 第2版』表紙

出典:SBクリエイティブ

本書は、手を動かしてサンプルを作って学ぶ構成になっているので、知識だけでなく現場で使える基礎力が身につきます。

実際に仕事で使えそうなサンプルコードが多数掲載されているので、モチベーションを維持したまま、最後のページまで挫折せずに読み進めることができます。

②プログラミングスクール

次に紹介する学習方法はプログラミングスクールです。

プログラミングスクールに通うメリットは、目的に合わせて効率よく学べる、講師に質問がしやすい、独学に比べ挫折しにくい、といったことがあります。


デメリットは受講費用が高額、教室に通学する必要があるので時間と移動費がかかることです。

通学の必要があるので、自身の生活スタイルや学習期間を考慮してプログラミングスクールを選びましょう。

③e-Learning

e-Learningとは、パソコンやタブレットなどを使って動画講義を視聴する形態のこと。ネット環境があればどこでも学習でき、何度も繰り返し受講できるため、理解度の定着が見込まれます。

e-Learningは自分のペースで学習できるので、忙しい社会人にもおすすめの学習方法です。







※掲載された社名、製品名は、各社の商標及び登録商標です。

この記事をシェア