【未経験者必見】2021年に学ぶべきプログラミング言語とは? 主要言語22種を徹底解説!
2023.11.19

1.そもそもプログラミング言語とは?


プログラミング言語とは、人間がコンピュータープログラムを記述・編集する時に用いられるコンピューター専用の人工言語です。プログラミング言語を用いて様々なWebサイトやアプリケーション、ゲームやシステムなどを作ることができます。現在、プログラミング言語はJavaやPythonやJavaScriptなどのメジャーなものからマイナーなものまで合わせると200種類以上あると言われております。

プログラミング言語を扱って業務を行うITエンジニアという職業が現在注目を浴びています。最近ではデジタル技術を活用し、企業が製品やサービス、ビジネスモデル、さらには業務や組織、企業文化を変革するDX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉がよく使われていますが、ITエンジニアの不足が常態化しており、企業が優秀な人材を求めても集められないというのが現状です。経済産業省でも2025年の壁という言葉を使い国全体でIT人材の不足を補うべきであるとしており、今後ますますITエンジニア人材の育成や支援に力を入れていくことでしょう。


参考:DXレポート2

https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004-3.pdf

参考:デジタル・トランスフォーメーション推進人材の機能と役割のあり方に関する調査

https://www.ipa.go.jp/files/000073017.pdf


2.プログラミング言語の種類と特徴一覧


ここでは、様々な場所で行われている人気プログラミング言語から少しマイナーなものまで以下22種のプログラミング言語を紹介します。

2-1.HTML

HTMLはWebブラウザ(Google Chromeなど)を通して表示するコンテンツの内容を記述しており、正確にはプログラミング言語ではなく、CSSとあわせてマークアップ言語と呼ばれています。HTMLは文字にタグ(目印)をつけてブラウザに表示する文書・文字構造を構成します。プログラミングを行う際の基礎中の基礎と考えて使いこなせるようになりましょう。

2-2.CSS

CSSもHTML同様にマークアップ言語ですが、役割が異なります。HTMLはブラウザに表示する文書構造、すなわち骨格を作るのに対して、CSSはデザインを加えて見栄えを整える、肉付けの役割を担います。Webアプリ・サービスなどを開発するのであればこの二つの言語に関わらないことは無いでしょう。

2-3.Javascript

Web開発のブラウザ側を中心に使用されている言語で、元々はマークアップ言語(HTML/CSS)を装飾して動的なアニメーションをつけたりするのが主な役割でした。現在は活躍の場を広げnode.jsなどの普及もあり、サーバサイドでも開発言語として活躍しています。ブラウザ側の開発ではあらゆるアプリに使用されており汎用的な言語であり、画面を操作するアプリでもあります。デザインやUIも含めて考えてみたい人は優先して学ぶべき言語であると言えるでしょう。

2-4.Typescript

TypeScriptとは、AltJS (Alternative JavaScript) の一つで、2012年頃にマイクロソフトが開発したJavaScriptを進化させたプログラミング言語です。大人数での開発でもエラーを防ぐなど、JavaScriptが持つ問題点を解消するように設計されています。コンパイルするとJavaScriptのコードに変換されるため、TypeScriptからJavaScriptライブラリが使用できるなど、互換性を持つという特徴を持ちます。Googleの社内標準言語として採用されたTypeScriptは今習得しようとするエンジニアも増えており、人気言語の一つです。

2-5.Python

Pythonは多くのプログラミング言語の中でも非常に人気があり、今最も勢いのある言語と言っても良いでしょう。AIや機械学習の分野で一躍脚光を浴びた言語で、自動処理や統計・解析、数学系ライブラリが発達しており、人工知能や機械学習におけるデータ処理に長けていることから、多くのAI開発に採用されています。

また、文法を単純化し読みやすくすることで、プログラマーの作業効率とコードの信頼性を高めるよう設計されているため、初心者でも学びやすくおすすめの言語です。

2-6.R

Rは汎用性があまり高くないものの、Python同様に統計数学やデータ集計に強い言語とされています。AIやビッグデータなどの技術と共にデータ解析の必要性や需要も高まり、統計分析を専門とする言語でありRは、これからより人気になると言われています。

ビッグデータやAIを扱う業務やデータサイエンティストを目指す場合、PythonかRのどちらかを習得しておくことをおすすめします。

2-7.C言語

C言語とは、1972年に開発された歴史あるプログラミング言語のひとつで、その発展系にC++やC#などの言語もあるなど多くの言語の元になっています。汎用性が高く実行速度にも優れたC言語は、OSやデバイスドライバなどの、ハードウェアの制御をするプログラムを設計する際にも利用されています。

2-8.C++

C言語から派生した汎用プログラミング言語で、C言語の機能や特徴を継承しています。

初出は1983年と古い言語の一つですが、現在も様々な開発現場で需要が高く、既存のシステムの保守改修需要に限らず最新技術の新規開発にも使用されています。近年ではIoTで組み込みプログラミングを行う際にも使用されています。細かなメモリやハードウェアの管理まで踏み込むプログラミングが可能であるため、低水準言語として活用する場合は高度なハードウェア知識を必要とします。

2-9.Java

Javaは全てのOSで動かすことができる汎用プログラミング言語です。大企業を支える業務システムや基幹システム、金融機関の会計システムなどのWEBアプリ開発にも使われており、大手ネットショップや銀行のシステムでも採用されています。近年ではAndroidのアプリ開発にも採用されていて、200万件を超えるJava製のスマホアプリがGoogle Playに登録されているといわれています。習得難易度はやや高いものの、複数あるJava系の言語に裾野を広げやすい、求人需要が多いなどの理由から、まずはJavaを学習するのも良いでしょう。

2-10.C#

C#はマイクロソフト社が開発したC系コンパイル言語で、「.NET Framework」の一部でもあり、文法はCやC++、Javaの影響を受けています。.NEN Frameworkの一部として機能する点から、Windows上のアプリ開発に特に強く、多くのWindowsアプリの開発に使用されてきました。また近年では、3D処理などに強いUnity(C#で開発可能)が登場し、Android/iOSやVR・AR系のアプリ開発でも存在感を強めています。

2-11.PHP

PHPはサーバサイドを中心に活用されているスクリプト言語です。会社のHPや個人ブログを作成できることで人気の高いWordPressはこのPHPで記述されています。データベースとの連携に強く、HTMLに埋め込む形でコードを実行することもできるため、WEB開発においてよく使用されている言語です。よく普及している言語なので日本語のコミュニティや解説サイト、独学でもある程度のレベルまで習得が可能です。

2-12.Ruby

Rubyは、日本人により開発されたスクリプト言語であり開発者の直感的な書きやすさを重視した構文になっていることが特徴で、特に日本での知名度が高いです。

RubyのフレームワークであるRailsは簡単なコマンドでアプリの土台をすぐ作れてしまったり多くの便利なライブラリに支えられていたりと初心者でも始めやすく、プログラミングスクールでの採用や受講者の数も多く、初学者から人気の高い言語の一つです。

2-13.Go

Google社が開発したコンパイル言語で、メモリ安定性、ガベージコレクションを供えています。シンプルな言語体系かつ非常に高速であり、同等の処理を行った場合うメモリ効率の良く、並行処理を得意としています。比較的新しめの言語ではありますが、YouTubeなどのバックグラウンドでもこのGoが使用されており、今後注目されていく可能性が高い言語です。

2-14.Swift

iOS、macOSを中心に活用されているコンパイル言語で、現在はiPhone/iPadアプリの開発現場で多く利用されています。SwiftはApple社が習得に関してサポートを行っており、Swiftでのコード作成方法を学習することを目的としている専用アプリがApple社からリリースされています。またXcodeというツールでは実際にiPhone上での動作をイメージしやすく、まさにApple製品向けのモバイルアプリを開発する際には必須の言語と言えます。

2-15.Kotlin

KotlinはJavaに似た静的型付けのコンパイル言語です。GoogleによってAndroidアプリの公式開発言語として採用され、アプリ開発でもメジャーになりつつある言語で、現在注目を集めています。文法はJavaとは互換性がない独自方式ですが、コンパイルしたコードはJavaVM(仮想マシン)の上で動作するため、Javaのライブラリなどをそのまま流用してアプリ開発ができます。

2-16.Dart

Dartは2018年にGoogleがモバイル開発SDK、Flutterのリリースを発表されて以降、急速に世界中の開発者の注目を集めた言語です。FlutterはAndroidとiOSを同じソースを共有して同時に開発を可能とするもので、IOS開発者とAndroid開発者をそれぞれ採用・開発を揃えていく工数・費用なども減るという特徴があるため、モバイルアプリ開発の現場では人気の言語の一つです。

2-17. Rust

Rustはこれまでのプログラミング言語が抱えていたさまざまな問題を解消してC言語の代替となることを目指して開発され、安全性、速度、並行性などに注力がされています。FirefoxやThunderbirdで知られるMozillaの公式プロジェクトで開発されています。

メモリ管理も含めてコンパイル時に厳密に確認が行われるため、複数の開発者を擁する大規模なシステム開発時にも、最終的にバグが少なく出来上がるため、より安全なシステム構築が可能となり、JavaやC#の対抗馬としても目されています。

2-18.Scala

Scalaはオブジェクト指向と関数型プログラミングを合わせたハイブリッドなプログラミング言語です。ScalaにはJavaで出来る事が全て出来ると言う特徴が有り、Javaの後継言語、幅広い開発領域で使用する事ができる言語とも言われております。Kotlin同様にJVMで動かすことのできるのでOSに依存せず動作することができます。

2-19.Haskell

Haskellは遅延評価やモナドなど先進的な概念を取り込んだ純粋関数型プログラミング言語です。金融・セキュリティ・医療など高い信頼性が必要とされる分野で採用しているケースがあるようですが、メジャー言語に比べて、haskellなどはまだ開発環境が整っておらず、初学者が手を出すには少し難易度が高い言語でしょう。

2-20.Perl

Perlは、C言語やPythonなどの利点を継承しているスクリプト言語です。大きな特長は、テキスト処理に対して高性能かつ機能豊富であることです。ただ、RubyやPHPなど他の言語の登場で若干過去ほどは人気がなくなってきてはいます。

2-21.COBOL

COBOLとは、1959年に開発された古くからあるプログラミング言語です。事務処理に最適な言語として開発され、国際的な標準化がおこなわれているプログラミング言語でもあります。英語に近い記述コードでプログラミングすることができ、その他のプログラミング言語よりも比較的“読みやすい”ことも特徴の一つです。現在COBOLを採用している企業は少ないですが、技術者は更に少なく、扱える人材は非常に貴重となってもいます。

2-22.SQL

SQLはアプリ開発で必ず使う言語の1つですが、正確にはプログラミング言語ではなく、データベース操作言語です。MySQLやOracleなどのデータベースに対してテーブルやデータの挿入・更新などの指示を行う際に使用します。動的なWebサービスを作る際はデータベースを使用することになりますので、マークアップ言語同様にエンジニア必須の言語と考えてプログラミング言語と併せて勉強しましょう。


3.自分に合ったプログラミング言語の選び方


この章では「プログラミングを始めたいけど、どの言語を選べば良いのか分からない」と疑問を持つ人のために、初学者がどんな観点でプログラミング言語を選ぶべきかをご紹介します。

3-1.学びやすいか

とりあえずプログラミングを勉強してみたいという人は、学習しやすい言語を選ぶのがおすすめです。学習がしやすいとアプリやサイトなど目に見える形で成果が出来上がるまでが早いため、モチベーションのキープがしやすいです。HTML/CSSのマークアップ言語やPythonやPHPなど構文がシンプルなスクリプト言語は学習しやすいので、おすすめの言語です。

3-2.求人が多いか

転職市場などに求人が多いということはその言語・スキルに需要があるということになりますので、プログラミング言語選択の指標になります。需要の高い経験やスキルのある人は、自分のやりたい仕事を見つけたり、年収を上げたりなどの機会が多くなるはずです。

ITプロパートナーズ、レバッテクキャリアやWantedkyなどなどITに特化した求人サイトを見てみることで具体的にどんな求人があるのかイメージが掴めるでしょう。

3-3.年収

プログラミングを学習する人の中には、現職・前職の給料より多く稼ぎたいと思って始めた人が多いのではないでしょうか。そういった人はぜひプログラミングの言語別年収ランキングや求人サイトでの募集の年収の項目を参考にしてみてください。但し、言語別ランキングはあくまで統計的な平均ですので、経験年数やプログラミング言語以外のスキルにも左右されますし、直近のエンジニア市場や技術の需要などの動きも合わせて総合的に判断すると良いでしょう。

3-4.キャリアパス

自分が将来何になりたいか、どんな働き方をしたいかという観点も重要です。モバイルアプリを開発したければSwiftやKotlinやJavaなど、機械学習やAIに関わりたければPythonやRなどのデータサイエンスに強い言語といったように、プログラミング言語によって特徴があります。自分がやりたい仕事に繋がる分野・興味のある分野の言語を選べばより一層学習もはかどるでしょう。


4.お勧めのプログラミング言語


トレノキャンプでは初学者が始めるプログラミング言語としてPythonとJavaをおすすめしており、これらの言語を学ぶメリットについて紹介させて頂きます。

4-1.Python

近年はPythonの人気が上昇しており、開発者向けのナレッジ共有サイトStack Overflowの調査でも、Pythonは連続で最も学びたい言語ランキングで1位を獲得するなど様々なプログラミング言語ランキングで常に上位に入っています。また、AIや機械学習、データサイエンスなど世界的に開発ブームになっている分野に関連する企業ではPythonを採用する企業が増えてきています。

さらに、コードがシンプルで読みやすい言語のため、学びやすい言語ですので初学者にもオススメの言語です。Pythonでアプリを作ってエンジニア転職などでキャリアをスタートできれば、順風満帆の幸先と言えるでしょう。

4-2.Java

Javaは世界中で非常に広く使用されているプログラミング言語です。「Google三大言語」のひとつとして、Google社のシステム開発にも採用されています。非常に幅広い分野の開発に使用できるのが特徴で、大規模なWebアプリやWebサービス、デスクトップ向けアプリ、スマホアプリ、組み込み系・IoT開発にも用いられています。

コンパイル言語のため文法や使用ツールなど開発環境を整えたりフレームワークを理解したりと少し学習難易度は高いとも言えますが、業務レベルで扱えるようになれれば今後も幅広い場面やサービスで需要があると期待できるため、仕事に困ることはないでしょう。


5.プログラミング言語の学び方


プログラミング言語の種類についてはこれまでの章で紹介してきた通りですが、どのように学習すれば良いかのやり方についても以下分類しました。

5-1.独学で学ぶ

プログラミングは独学でも学べます。独学のメリットとしては学習にかける費用が本・オンラインサービス代だけしかかからず金銭的に安く済むこと、また自分のペースで学べるので精神的に追い詰められにくいことなどがあります。しっかり教材を選ぶことができれば自分だけで学習を進めることも可能です。一方、分からない点やコードを書いていくうちに遭遇したエラーに対して直接聞ける相手がいないため、学習に時間がかかってしまったり、プログラミングの勉強を辞挫してしまったりする可能性があるというデメリットもあります。

5-2.スクールに通う

プログラミングスクールに通う方法もあります。教材やカリキュラムが整っているため、体系的に基礎から学習が進められ、また分からない箇所についてはメンターや質問サービスなどを利用でき、定められた短期間である程度まとまった知識を身につけることが可能です。また、通学タイプのスクールであれば情報共有などができる仲間も見つけられます。

デメリットは、スクール代が数十万円とかなり高いこと、またスクールによっては画一的なアプリの作り方しか教えられず応用のスキルや自分で考える力が身につかない場合があることです。

5-3.e-ラーニングで学ぶ

動画教材などを使ったe-ラーニングでもプログラミングの知識をつけることができます。e-ラーニングは、スクールに通うよりは費用が安くなること、また自由な時間に学習できるため隙間時間を有効活用できる点がメリットです。一方で質問への回答サービスが充分でなかったり別料金だったりすることもあり、その点は気をつける必要があります。またe-ラーニングによってアプリを作っていくなどの応用的な課題が少なく思ったより実力がつかない可能性があります。いずれにせよe-ラーニングは何を学べるのか、どんなサポートがあるのかなどサービス内容を精査していく必要があります。


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