Java
2022.01.21
【2022年最新】Javaのフレームワークとは ?選び方のポイント&おすすめ6選
2022.01.21

Javaを使って仕事する際、必ず登場するのが「フレームワーク」という存在です。


そもそも「フレームワークとは何なのか?なぜ使われるか?」といった疑問を解決するため、Javaのフレームワークについて解説していきます。


1. Javaのフレームワークとは?

Javaには、開発効率を上げるためのフレームワークが数多く存在します。


フレームワークとは、「フレーム=枠組み」に沿って「ワーク=作業」をすることで、開発効率を上げるための仕組みのことです。


フレームワークという概念自体はソフトウェア開発の分野に限らず、さまざまな業種・業界に存在します。

①フレームワークとライブラリの違いは?

ソフトウェア開発において、フレームワークと同様に「ライブラリ」が公開されています。


フレームワークもライブラリもともにGitHub上に公開されているため、何が違うかわからないものが多いです。


ライブラリは、単機能を提供する機能群であり、フレームワークはそのライブラリを使った「枠組み」を提供します。


・ライブラリは、便利な機能を提供する

・フレームワークは、ライブラリを使って開発効率を上げるための枠組みを提供する

と覚えましょう。

2. Javaのフレームワークを使用するメリット


実際の開発現場では、必ずといっていいほど何かしらのフレームワークが採用されています。


ここでは、フレームワークが採用されている理由を紹介します。

①作業効率の向上

フレームワークを利用することで、多くの開発手順をスキップでき、より短いコードでシステムを完成させることが可能になります。


短いコードで済むということは、短期間でより多くの機能開発が可能になるということです。
そのため、「早くシステムを完成させたい」という場合には、フレームワークの採用は必須といえます。

②大人数での開発でもコードの統一性を保てる

フレームワークには、フレームワークごとに開発のルールが定められています。


そのルールに則って開発を進めるため、誰が書いても同じようなコードになり、結果として一貫性を保てるのです。


これにより、他の人が書いたコードでも読みやすい(何を書いているのかがわかりやすい)というメリットが生まれます。

③セキュリティ性の向上

フレームワークはセキュリティを加味して開発されているものがほとんどです。よって、開発者が考慮すべきセキュリティ対策が少なくて済みます。


たとえば、ユーザー認証やセッション管理といった機能を容易に実装できたり、SQLインジェクションをはじめとする攻撃対策に関する機能があらかじめ考慮されています。


とはいえ、セキュリティに関するリスクをすべて網羅しているわけではありません。
セキュリティ対策に対する基礎知識はしっかりと押さえておくようにしましょう。

④バグの減少

フレームワークにはコーディングに関するルールが決められていて、そのルールに則ってコーディングを行うことでコード量を減らせます。

コードが減るということは、その分バグを減らすことに繋がるのです。



3. Javaのフレームワークを使用するデメリット


フレームワークを使うメリットを理解したところで、フレームワークを利用するデメリットについても押さえておきましょう。

①習得までにある程度の学習時間が必要

フレームワークを習得するためには、プログラミング言語とフレームワークの両方を学習する必要があります。


そのため、より多くの学習時間が必要になるという点を理解しておきましょう。


覚えるまでの時間はかかりますが、フレームワークは開発効率を上げる存在であることを忘れてはいけません。


プログラミングの目的はシステムを完成させることです。
学習には時間がかかりますが、システム開発が終了するまでのトータル時間は少なくなることを覚えておきましょう。

②Javaの理解が不十分になる可能性がある

フレームワークは便利なライブラリの集合体であり、少ないコードでシステム開発を行えます。


根底にあるJavaやサーブレットに関する部分が隠蔽されていることが多く、「そのように書けば作れるんだ」という程度の認識でも開発を進められてしまうのです。


もちろん、それで問題が発生しなければよいのですが、実務ではそうはいきません。


バグが発生した場合、自分のコードが悪いのか?ライブラリが悪いのか?問題を切り分けることが必要になります。


ライブラリやフレームワークだけでなく、基礎技術であるJavaやサーブレットについて、しっかりと理解したうえで進めるのが必須であることを忘れないようにしましょう。

③プログラミングの柔軟性が低い

フレームワークには、効率よく開発を進めるために「枠組み」が決められています。


その枠内であれば簡単にプログラミングできるのですが、その枠から外れようとした途端に難易度が非常に上がります。


そのため、フレームワークの特性を理解して、その枠組みの中でうまく開発を進めるような工夫が必要です。


Javaのフレームワークは多くの種類がありますので、やりたいことに応じてフレームワークを選ぶことも大事です。



4. おすすめのJavaフレームワーク

Javaのフレームワークは多くの種類が存在します。
ここでは、それらのフレームワークの特徴を紹介していきます。

①Spring Framework

Spring Frameworkは、2022年時点では最も採用率の高いJavaフレームワークです。さまざまなライブラリから構成されています。


他のフレームワークの多くはWebに特化しているのに対し、Springはバッチ処理にも対応しています。


そのため、2022年現在では多くの現場で採用されており、非常に人気の高いフレームワークです。

Spring Bootの登場

Spring Frameworkは複数のライブラリから構成されていて、初心者が使うには非常にハードルの高いフレームワークでした。


そこで2004年に登場したのがSpring Bootです。

Spring Bootは、Spring Frameworkを簡単に利用するためのフレームワークで、最小限の設定でアプリケーションが構築できるように構成されています。

②Apache Struts

Apache StrutsはWebに特化したフレームワークです。


2010年頃までは利用率が高く、Strutsを拡張したSAStrutsやStrutsをカスタマイズした独自フレームワークを各ベンダーで採用していました。


2007年にリリースされたStruts2は多くの追加機能をしましたが、Struts1との互換性はありません。


Struts1は2013年にサポートが終了していますが、ネット上にはまだ多くの情報が残っています。Strutsを学習する際には、古い情報を閲覧して混乱しないように注意しましょう。

③Apache Wicket

「Javaらしいオブジェクト指向での開発」をモットーに開発されました。


表示するWebページや、テキストボックスやボタンといったUI部品を単一のオブジェクトとして見なし、Webページを構成するテンプレートのHTMLと、そのページの操作を行うJavaをセットとして考えます。


XMLなどによる設定ファイルやアノテーションを多用せず、Javaのみで実装を進めるため、全体像を理解・把握しやすいというメリットを持ちます。

④Play Framework

Ruby on RailsやDjangoから強い影響を受けたフレームワークで、JavaだけでなくScalaにも対応しています。


DBマイグレーションを行うevolutionや、アプリケーションのビルドを行う「sbt」を有しており、Play Frameworkを使うだけで高い生産性で開発を進めることが可能です。

⑤Spark Framework

非常に少ないコードでWebサーバーを作れるマイクロフレームワークです。


マイクロサービスの開発に向いているフレームワークであり、


・短いコードで開発することが可能である

・JVMを効率よく利用できる

といったメリットを持っています。


簡易的なサーバーや小規模なAPIサーバー開発に向いており、大規模開発にはあまり向いていません。

⑥JSF(Jakarta Server Faces)

Javaの基本仕様であるJava SEの基本機能を拡張したJakarta Enterprise Edition(Jakarta EE)の一機能として提供されているWebフレームワークです。


Javaにおける標準仕様として策定されており、画面表示や検証、DAOといった一通りの機能を有しています。


元々はJava EEとして制定されており、「Java Server Faces」と呼ばれていました。
2017年にJava EEからJakarata EEへ名称変更されたことに伴い、名称変更されました。

多くのバリエーションが存在する

Jakarta EEとして「JSF」の共通仕様が策定されており、その共通仕様に基づいて、各社が機能を実装した製品を提供しています。


Jakarta EEを実装したWebサーバーの例としては、以下のようなものがあります。


・Wildfly

・Glassfish

・富士通 Interstage

・NEC WebOTX

同じ「JSF」でも、現場によって採用している製品が異なります。
ただし、言語・フレームワークに関する仕様は共通であるため、開発するJavaのソースコードに違いはありません。


製品によっては有償であったり利用に制限があったりするので、JSFを扱う際にはライセンス体系に注意しましょう。

5. フレームワークの選び方のポイント


前述の通り、Javaにはさまざまなフレームワークが存在します。


そのため、実際に利用するフレームワークを選択する際は以下の点に気をつけて選んでみましょう。

①必要な機能を備えているか

システム開発、ひいてはプログラミングには「目的」があり、必ず「完成させたいシステム」が存在するはずです。


開発するにあたり、「そのフレームワークを使えば作りたいシステムが開発できるか」という点は非常に重要なポイントです。


開発する前に、必要な機能を洗い出しましょう。
その上で、各フレームワークの特徴を考慮し選択することが大事です。

②利用実績があるか

さまざまなフレームワークがある中で、利用実績があるかどうかも調べておくと良いでしょう。


利用実績のないフレームワークは情報が少ないことが多く、問題が起きた時に調査がうまく進まないことがあります。

ノウハウも多く存在する、利用実績の多いフレームワークを選んだ方がベターといえます。


ただし、利用実績の多いフレームワークほど古い情報も多いことに注意しましょう。


利用実績の多いフレームワークは頻繁にアップデートされていることが多いです。バージョンアップに伴い非推奨となったり、実装方法が変更されることもあります。


それらの情報を適切に判断できるようになる力も必要であることを覚えておきましょう。

③トレンドや将来性を踏まえて学ぶ価値があるか

せっかく新しい技術を習得するなら、将来的に役に立つものを習得していきたいところです。


言語やフレームワークをはじめとするプログラミング技術は、年々新しいものが登場し、そしてサポート期限を迎えて…と世代交代を繰り返していきます。


トレンドの技術もどんどん変わりますし、言語やフレームワークはいずれはサポート終了を迎えます。


事実、2013年頃のJavaフレームワークといえばStrutsが一強で、多くの開発現場でStrutsやSAStrutsが採用されていました。




しかし、セキュリティ事故をはじめとするさまざまな要因によりStrutsの人気は激減し、2022年の現在ではSpringがその役目をはたしています。


このように、「これさえ覚えておけば将来安定である」という保証はできないため、常に最新のトレンドを追う必要があります。


とはいえ、学習時間は無限ではないので、すべてのフレームワークを使えるようにはなれないでしょう。
そのため、「まずはどれかひとつを選んで習得する」ことが必要です。




前述のとおり、「Java」と一括りにいっても、多くのフレームワークが存在します。


ITエンジニアとしての活躍を目指すのであれば、まずは「覚えるべき(仕事を得やすい)フレームワーク」を選択して学習することからはじめましょう。


登場したばかりで採用例のまだないフレームワークは将来性が高いといえます。

しかしながら、そのフレームワークの採用数が増加していく保証はどこにもありません。また、違うフレームワークがいきなり登場し、大流行する可能性もあります。


「フレームワークを学習したのに、その仕事がまったくない」という可能性もあり得てしまうのです。



努力を無駄にしないためにも、初心者のうちは「今人気のフレームワーク」を見極めて学習をはじめてみましょう。



6. Javaのフレームワークの最新トレンドは?


それでは、Javaのフレームワークについて、Googleでどの程度検索されていたのかで人気度やトレンドの動きを見てみましょう。


以下の5つで検索してみます。


青:Spring Framework
赤:Apache Struts
黄:Apache Wicket
緑:Play Framework
紫:Spark Framework

JSFについては、


・元々の検索ボリュームが小さい

・名称変更の関係上、正確な検索件数が測れない

などの理由より、今回は比較対象から除外します。

世界的なトレンドの動き

まずは、世界でのJavaフレームワークのトレンドを見てみましょう。

2010年頃まではSpring Frameworkが圧倒的な人気を誇っていましたが、現在ではあまり大きな差がないといえます。

日本におけるトレンドの動き

次に、日本でのトレンドの動きを見てみましょう。

世界と日本国内とを比較すると、Strutsの割合が異なることがわかります。

国内でのStrutsに関する変遷

Strutsは、2010年頃は国内における多くの現場で採用されており、多大な人気を誇っていました。


しかしながら、2013年と2017年に大きなターニングポイントが訪れました。
このターニングポイントが、検索件数の急激な増加につながっています。

・2013年:Struts1のサポート終了


2013年に、Struts1のサポートが終了しました。
それに伴い、多くの現場でStruts2への移行か、別のフレームワークへの移行かの選択を迫られました。

・2017年:脆弱性の発見とセキュリティ事故


2017年に、Struts2に関する脆弱性が発見されました。


これにより、Struts2を利用しているさまざまなWebサイトでの個人情報漏洩が発覚し大問題となりました。


これらの問題を機に、一気にStruts離れが加速したのです。

2022年における最新トレンドは?

フレームワークについての歴史を学んだところで、


「2022年度時点では、どのフレームワークを学習すべきか」


という点をあらためて考えてみましょう。


2021年の検索では、Spring Frameworkの割合が大きく、次点でPlay Frameworkの検索件数が多いという結果でした。

ただし、ここで忘れてはいけないのが「Spring Boot」の存在です。


前述の通り、Spring BootはSpring Frameworkの一部という位置付けです。
しかしながら、開発手法が異なることから、日本国内では別のフレームワークとして認知されている場合があります。


実際に、「Spring Boot」を含めての検索結果を比較してみると、以下のようになります。

Spring FrameworkやPlay Frameworkと比較すると非常に多く検索されており、圧倒的な人気があることがわかります。


そのため、これからJavaのフレームワークを学習するのであれば、まずはSpring Bootを学習すると良いでしょう。



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